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新しいヒグマの行動 -知床ヒグマの定置網漁-

海を泳ぐヒグマ。。。

知床の海岸沿いをカヤックで漕いでいると、ヒグマが海を泳いでいました。

結構岸から離れていたため、頭の中では疑問だらけです。

「なぜヒグマが岸から離れた海を泳いでいるのか?」

海を悠々と泳ぐヒグマについては聞いたこともありませんでしたし、本でも雑誌でも僕の知る限りではどこにも載っていた記憶がありません。

近づくにつれてまさかと思いましたが、やはり定置網でした。

bear net fishing blog
"A Japanese Brown Bear Eating a Salmon on the Fishing Net in the Ocean. Shiretoko, Hokkaido, Japan."
<定置網に引っかかった鮭を食べる知床のヒグマ。ネットごと手の爪にかけて持ち上げていました。>

カヤックからしばらく様子をみていると、定置網沿いにヒグマは泳いでいきます。

そして時折顔を海につけて網を確認し、鮭がいるところでぴたりと止まって潜るという具合です。

この時期知床半島の沿岸では、漁師さんが鮭を捕るために多くの定置網が仕掛けられます。

岸から生け捕りの網の囲いの部分まで、追い込むための網が設置されていて、

そこの通り抜けようとした鮭は網にひっかかり抜け出せない状態になります。

そこに目をつけたのが、知床のヒグマ。さすが知能が高い動物ですね。

bear oyako salmon net fishing blog
"Mother Bear and Her Cub Looking for A Salmon on the Fishing Net. Shiretoko, Hokkaido, Japan"
<親子で定置網の鮭を探す、知床のヒグマ。コグマは泳いでいるだけです。>

うまい具合に鮭を網から外しだし、口にくわえて岸に戻り、ゆっくりと食べていました。

どうしても網から外せないものは、その場でたち泳ぎしながら網を手で引っ掛けて食べてしまいます。

時折背泳ぎのようなバタ足をすることがあり、カヤック上で笑いころげてしまいましたよ!

最初は岸で待っていたコグマですが、何度か母親熊にくっついて海を泳いでいきました。

実際に鮭はとらなかったものの、こうして学習しているのでしょう。

大きくなったら同じ行動をとること間違いなしです。

最初はこの親子熊だけなのかと思いましたが、後に少なくとも他の2頭のヒグマが全く同じ行動をしていました。

なにかしらの方法で、このあたりのヒグマに知れ渡った模様です。

途中で出会った知床エキスパートのシーカヤッカー・新谷暁生さんにお尋ねしたところ、

最初にこの行動が見られるようになったのは3年ほど前のことだそうで、

定置網に引っかかって死んでしまったヒグマも1頭過去にいたようです。

ちなみに岸に上がってから羅臼側の知床財団の方々とお話しましたが、

羅臼側ではこのような行動は確認されておらず、その事実すら聞いたことがなかったということです。

岸からこの「ヒグマの定置網漁」の様子の一部始終をビデオに撮りましたが、証拠資料に欲しいということで知床財団職員の方にに残してきました。何かの研究に役にたてばいいのですが。。。

これからどうこの行動が人間との関わりに影響(良いもの、悪いものも含めて)を与えていくのかが気になるところですが、ヒグマの学習能力の高さには驚かされます。

crow and bears
"Crows Waiting for the Supper" <おこぼれをもらおうとするカラスたち>

そして賢いのはヒグマだけでなく、カラス達です。

ヒグマとともに鮭が海から上がってくるとわかっていて、ヒグマの前でおこぼれをもらおうと待機中でした。

以前、極北でのワタリガラスとオオカミのハンティングでの協力関係のことを
(ワタリガラスが上空から獲物の方角へオオカミを導き、おこぼれをもらおうとする行動)
先住民インディアンのおじいちゃんから聞いたことがあります。

自然界は驚きに満ちていますね。

それにしても「ヒグマと定置網の漁」は驚きの発見でした。



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プロフィール

上村 知弘       (うえむら ともひろ)

Author:上村 知弘       (うえむら ともひろ)
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<プロフィール>

1978年生まれ、神戸育ち

高校時代より海外の文化に興味を持ち始め、大学時代にアメリカへ留学。これを機に、ヨーロッパ、インド、東南アジアなどをバックパックで周り、世界の文化、自然への興味を募らせていく。

卒業後、極地冒険家大場満朗冒険学校、動物保護団体NPOアークで働いた後、2004年カナダへ渡航。

カナダ極北ユーコン、アラスカにて、夢であった原野での旅を繰り返しながら、自然の中での生活、自然写真へのめりこんでゆく。

ユーコンにて3年暮らし、オーロラ、アウトドアガイドを努めた後、2007年帰国し丹頂の里、北海道道東鶴居村へ3年間移住。

2011年5月よりカナダ ユーコン準州へ戻る。
永住権を取得し、ユーコンでの生活を再開。

カナダ人の妻とユーコン準州ホワイトホースの森の中にて、17頭の犬とゲル(モンゴルの伝統的テント住居)暮らし中。

2012年ガイドビジネスの立ち上げ。
www.tntnaturecon.com

2014年 初写真集「Dall Sheep」の出版
www.seiseisha.net/dallsheep.html

極北の自然、犬ぞり、生活、原野の旅を楽しんでいます。

 SHEEP illustration
    Dall Sheep © t.m.

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