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伝統と近代化の狭間で

写真で見る限り、昔は簡素な極北の村であったオールドクロー。犬ぞりや罠猟師の姿の写真がいくつも残っています。

オールドクローへ行くには道路がなく(行き着くには飛行機、川のボート、犬ぞりやスノーモービルぐらいしかありません。)それが幸いしてか、他のユーコンの先住民の村に比べると、人も伝統もそれほど「すれて」いないらしいです。

今もたくさん村の伝統があちこちで生き残っていますが、近代化の波と共に新しいものや価値観、文化が少しずつ入ってきました。

現に今ここで使っているインターネット、立派な近代的な学校。ケーブルテレビに、去年立てられた、自然&文化解説センター。カナダの公用語である英語とフランス語の同時表記。カリブーハンティングをしながら、原野で衛星電話を使う人もみたことがあります。

その一方で、今も続く伝統的なカリブーハンティング、罠猟、食べるためのフィッシング、動物の毛皮で作られたブーツにミトン。少数のエルダーのみが話すグイッチン語。

旅人からすると、興味のある「伝統」だけに目がいってしまいがちです。それは「寺」「歌舞伎」「侍」などにあこがれて日本にくる外国人の目と同じなのかもしれません。今回の滞在では原野よりも村で時間を過ごすことが多く、様々な行事を通して(毎日村では何かの集まりがあります。)村の伝統と近代化が入り混じった場面により接する機会がありました。

ただ昔を懐かしむだけではなく、かといって便利なものをすべて受け入れていくわけでもない選択。何を守って、何を捨てるのか。大きく、早い時間と発展の流れの中では、価値観や選択の基準をどこにおくのか。村の人たちの話や少数の白人(教師や看護師)の話を聞くにつれて、だんだんと極北の小さな村の「今の現実」が見えてきました。それと伴に、最近少し違和感を感じ始めていた「伝統」や「自然」だけを無意識に求める姿勢も変わりつつあります。

無理に「現実」を頭の美しい「観念」に当てはめるのではなく、残る時間で伝統と近代が混ざったもの、「簡単にはすっきりしないもの」も積極的に見ていきたいと思っています。

(と書いていると、朝の3時になっています。こちらは日の出が10時過ぎごろ、日の入りが4時前。。。夜がとても長いオールドクローからでした!)


<今回は手元にある、伝統的な場面の写真を並べてみました。>


caribou antler and salmons
<カリブーの角>

mocassin.jpg
<美しいビーズワークとムース皮の履物>


salmon dried
<大量に干されたチャム・サーモン>

theme : 外国の風景
genre : 写真

Comment

Secret

No title

一度オールドクローに行って見たくなりました。
日本のサーモンの吊るし方は太平洋側は尾から、日本海は頭から、岩手県と同じです。頭は新潟県「村上の鮭」利尻・礼文もそうだと思います。なぜ尻ぽから吊るすのか時間があれば聞いてみてください。

Re: No title

是非どうぞ!こちらの人はフレンドリーな人が多く、しばらくすると知り合いがたくさんできると思います。サーモンの干し方は、日本でもいろいろあるのですね。釧路は一体どうなのかが気になります。機会を見つけて、エルダーにきいてみたいと思います。

> 一度オールドクローに行って見たくなりました。
> 日本のサーモンの吊るし方は太平洋側は尾から、日本海は頭から、岩手県と同じです。頭は新潟県「村上の鮭」利尻・礼文もそうだと思います。なぜ尻ぽから吊るすのか時間があれば聞いてみてください。

進むべき道

>ただ昔を懐かしむだけではなく、かといって便利なものをすべて受け入れていくわけでもない選択。何を守って、何を捨てるのか。大きく、早い時間と発展の流れの中では、価値観や選択の基準をどこに置くのか。

先日参加したケルトについての講座(*鶴岡真弓さんの話と、中世のケルト音楽と現在をつないでいるグループ「アヌーナ」のライブ)でも、同じようなことを考えさせられました。そして、日本という土地に生まれ育った私たち自身は、どうするのか、と。

今、「坂の上の雲」のドラマが始まっていますが、現在の日本の社会の直近の土台があの時期につくられたのだとすれば、ドラマではたぶん好意的に描かれるであろう明治維新も、果たして本当に正しいあり方だったのか・・・と、問い直してみる必要があるように感じています。あの開国の時期に、それまでのものを一挙に否定し、自らの取捨選択を慎重に思考する前に、「早い時間と発展の流れ」に巻き込まれてしまったような気がしてならないからです。それは、実際の社会の流れ、というものもありますが、その現実社会の流れをつくっている、その背後にある、ある種のエネルギーのようなもの、も含めて・・・。
道が間違っていることに気付いたら、間違った地点に戻るが原則ですよね(笑)。
たぶん、それは日本だけではなく、もはや地球上の全ての国、地域、土地について言えることなのかもしれません。

そんなことを、この記事を読んで改めて思いました。

Re: 進むべき道

こんばんは。コメントをありがとうございます。僕もずっと日本にいながら、便利なものを適当に享受しながらも(自分の都合のいいものだけ。)どこかで違和感を感じてきた一人です。昔の生活の話に耳を傾けながら、いいところだけを思い、その裏にあった苦労や大変さを味わうことがないという。選択がない時代に経験するのと、選択がある時代にあえて経験するのとでは、その中身の質も違いますし(昔のまねをするほうが随分らくだとは思います。)、意味も全く変わってきますよね。いずれにせよ、ただ昔には戻れませんし、かといってぶつかると分かっていて猛スピードでアクセルを踏むわけにもいきません。面白いのは、昔ものがない時代の人がその時代のことを振り返るとき、必ずいい顔をすること。それが彼らの価値や人生の基礎になっていること。それがない世代に生まれたものたちとはどこかが違うのでしょう。かといって、こちらの先住民も昔動物が獲れずに飢え死にしたという話も直接エルダーから聞いたことがあります。いずれにせよ、複雑な課題ですね。どの時代での同じような悩みはあったかもしれないですけれども。。。


> >ただ昔を懐かしむだけではなく、かといって便利なものをすべて受け入れていくわけでもない選択。何を守って、何を捨てるのか。大きく、早い時間と発展の流れの中では、価値観や選択の基準をどこに置くのか。
>
> 先日参加したケルトについての講座(*鶴岡真弓さんの話と、中世のケルト音楽と現在をつないでいるグループ「アヌーナ」のライブ)でも、同じようなことを考えさせられました。そして、日本という土地に生まれ育った私たち自身は、どうするのか、と。
>
> 今、「坂の上の雲」のドラマが始まっていますが、現在の日本の社会の直近の土台があの時期につくられたのだとすれば、ドラマではたぶん好意的に描かれるであろう明治維新も、果たして本当に正しいあり方だったのか・・・と、問い直してみる必要があるように感じています。あの開国の時期に、それまでのものを一挙に否定し、自らの取捨選択を慎重に思考する前に、「早い時間と発展の流れ」に巻き込まれてしまったような気がしてならないからです。それは、実際の社会の流れ、というものもありますが、その現実社会の流れをつくっている、その背後にある、ある種のエネルギーのようなもの、も含めて・・・。
> 道が間違っていることに気付いたら、間違った地点に戻るが原則ですよね(笑)。
> たぶん、それは日本だけではなく、もはや地球上の全ての国、地域、土地について言えることなのかもしれません。
>
> そんなことを、この記事を読んで改めて思いました。
プロフィール

上村 知弘       (うえむら ともひろ)

Author:上村 知弘       (うえむら ともひろ)
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<プロフィール>

1978年生まれ、神戸育ち

高校時代より海外の文化に興味を持ち始め、大学時代にアメリカへ留学。これを機に、ヨーロッパ、インド、東南アジアなどをバックパックで周り、世界の文化、自然への興味を募らせていく。

卒業後、極地冒険家大場満朗冒険学校、動物保護団体NPOアークで働いた後、2004年カナダへ渡航。

カナダ極北ユーコン、アラスカにて、夢であった原野での旅を繰り返しながら、自然の中での生活、自然写真へのめりこんでゆく。

ユーコンにて3年暮らし、オーロラ、アウトドアガイドを努めた後、2007年帰国し丹頂の里、北海道道東鶴居村へ3年間移住。

2011年5月よりカナダ ユーコン準州へ戻る。
永住権を取得し、ユーコンでの生活を再開。

カナダ人の妻とユーコン準州ホワイトホースの森の中にて、17頭の犬とゲル(モンゴルの伝統的テント住居)暮らし中。

2012年ガイドビジネスの立ち上げ。
www.tntnaturecon.com

2014年 初写真集「Dall Sheep」の出版
www.seiseisha.net/dallsheep.html

極北の自然、犬ぞり、生活、原野の旅を楽しんでいます。

 SHEEP illustration
    Dall Sheep © t.m.

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