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見えないことの先にあるもの

去年の9月に友人達といった北極圏の旅。

デンプスターハイウェイという広大な北極圏へと続く道があるのですが、キャンプをしながら北極海へ近いところまでいきました。

旅の目的の一つとして、カリブーの大きな群れをみたいというものがありましたが、結果からいうと空振りに終わりました。

以前は2度行って2度とも小さな群れは見えていましたが、今回は姿を現してはくれませんでした。

dempster caribou hunting
"Dempster Highway" <どこまでも続く原野の道。>


そんな中でも友人が言ってくれた言葉が記憶に残っています。

「カリブーは見えなかったけど、逆に原野の大きさを感じることができてよかった。」

その言葉を聞いて安心したと同時に、その奥にある彼女の世界の見方に共感したのを覚えています。

以前、オールドクローという道路がないユーコンの僻地の村に5週間滞在したことがあります。

目的はカリブーの群れを見て、先住民がカリブーを狩猟する姿をみること。

知り合いも全くおらず、泊まる施設もないまま出発しましたが、結局は村に着いてから知り合いを作り、

家を一軒借りて、ハンターさんについていく生活を送りました。

カリブーが原野の向こうからやってきたのが、村に到着してから3週間目だったと思います。

霧の濃い日でしたが、何もない原野の中をカリブーの群れが通っていきました。

ライフルを撃つ乾いた音と共に、カリブーを3頭仕留めて、解体を手伝いました。

5週間居て、ようやくやってきたカリブーたち。

カリブーそのものもすごかったですが、このような広大な土地で、いつやってくるかわからない動物に頼って生きてきた彼らの生き方や、原野に住む人たちの間にある時間の流れに興味が向かっていきました。

今回の原野の旅でも、結局は時間と労力が足らず巡りあわせがなかったのだと思っています。

広大な極北の原野では、人間はちっぽけなもの。

人の助けのこない原野では開放感と不安感と無力感が混じった気持ちになります。

カリブーも春と秋に移動していますが、人間の都合などには合わせてくれるはずもなく、

彼らは自然のリズムに従って動いているだけです。

こちらがそこにいることが出来るのかどうかは、「偶然」にかかっています。

そしてその「偶然」を引き寄せるかどうかは、その当人たちにかかっているといってもいいでしょう。

見れても見れなくとも、その時の状況をどう受け止めるか。

そしてその先に何を見るのか。

人によって違いますが、同じ状況でも見方によって体験の意味は変わってきます。

この広大な極北の土地で重要となってくるもの。

それは自分の力を出し切った上での、力が及ばないことへ祈りに似た気持ちとある種の諦めなのではないか。

そう思います。

カリブーを探しにいってくれた友人は、心の中でそのことを分かってくれていたのでしょう。

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プロフィール

上村 知弘       (うえむら ともひろ)

Author:上村 知弘       (うえむら ともひろ)
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<プロフィール>

1978年生まれ、神戸育ち

高校時代より海外の文化に興味を持ち始め、大学時代にアメリカへ留学。これを機に、ヨーロッパ、インド、東南アジアなどをバックパックで周り、世界の文化、自然への興味を募らせていく。

卒業後、極地冒険家大場満朗冒険学校、動物保護団体NPOアークで働いた後、2004年カナダへ渡航。

カナダ極北ユーコン、アラスカにて、夢であった原野での旅を繰り返しながら、自然の中での生活、自然写真へのめりこんでゆく。

ユーコンにて3年暮らし、オーロラ、アウトドアガイドを努めた後、2007年帰国し丹頂の里、北海道道東鶴居村へ3年間移住。

2011年5月よりカナダ ユーコン準州へ戻る。
永住権を取得し、ユーコンでの生活を再開。

カナダ人の妻とユーコン準州ホワイトホースの森の中にて、17頭の犬とゲル(モンゴルの伝統的テント住居)暮らし中。

2012年ガイドビジネスの立ち上げ。
www.tntnaturecon.com

2014年 初写真集「Dall Sheep」の出版
www.seiseisha.net/dallsheep.html

極北の自然、犬ぞり、生活、原野の旅を楽しんでいます。

 SHEEP illustration
    Dall Sheep © t.m.

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